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潮だまりの、忘れもの

作:黒USAGI
波が引いた岩場で、一匹が立ち止まった。
潮だまりに、白い丸がふたつ浮かんでいる。
のぞきこむと、向こうものぞきこむ。
右へ動くと、向こうも右へ。
仲間が集まってきた。
みんなでのぞく。
白い丸が増える。
岩の上も、水の中も、ぎゅうぎゅうになった。
遠くで波が鳴った。
一匹が顔を上げる。
ほかの何匹かも、顔を上げる。
水の中の一匹だけが、まだのぞいていた。
群れは少し考えて、丸い石をひとつ残した。
次の波が来るまで、石の下で白い丸がふたつ光っていた。
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